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Naruhodo the World

社畜な商業デザイナー、元バンドマンで現アニオタ

良いデザインが上がってこないのは指示を出す方に責任がある

これは自分がディレクションする立場になってつくづく感じる。

 

自分の中ではなんとな~くイメージがあっても、なんとなく過ぎてどう伝えていいかわからない時ってやっぱりあります。

 

時間もないなど適当な理由をつけて、そのなんとなくな指示でデザイナーに発注すると見事に「なんとなく」なデザインが返ってくる。ダメなディレクションの典型です。

 

 

これは完全に指示を出す側の問題。

 

 

僕もここ1・2年でようやくそんなダメスパイラルから脱出できてきたかな、という程度なので偉そうなこと言える身分ではありませんが…。

 

自分が制作あがりだからなのか、とにかくジレンマも多くてまだまだ悪戦苦闘の毎日です。

 

自分がイメージしたものを誰かにつくってもらうことって本当に難しい。

 

 

曖昧なイメージでも自分で打ち合わせをしてる場合は、制作しながら「あーでもないこーでもない」とクライアントの言葉を思い出しながらなんとかゴールにたどり着くことができますが、ディレクションする立場ではそうはいかない。

 

曖昧な指示だとしても素晴らしいデザインを返してくれるデザイナーはもちろんいます。

ただ、あがってきたデザインについて「何か違う」と感じるときは、大半が指示が悪かったと反省すべきです。

 

 

そこで僕はデザイナーさんとの打ち合わせの時に以下のことに気をつけています。

 

・構成内容、優先順位をしっかりと考えたのか

そもそも何のために制作するのかをしっかりと整理して伝える、基本中の基本なんですがここが雑になると大概うまくいかない。ディレクションする立場として、クライアントとの打ち合わせをただ伝えるだけでなく、クライアントの言葉、ビジョンから先回りしたものを制作できるように自分で作らなくてもしっかり考えておく必要があります。

デザイナーにとっては自分がクライアントになるので、自分がクライアントになり替わってしっかりとつくりたいものの内容を把握し、整理しておくことが必要になります。

 

 

・デザイン参考を用いた打ち合わせはしたのか

デザイン制作は個人の感覚、好みに左右される面があります。明確なゴールがわかっていない漠然とした状態、クライアントの好みが見えていない状態では制作しづらい。困ったデザイナーは同じような内容のデザインを調べて、その中で自分が良いと思ったものを取り入れて制作していくことになるでしょう。その結果、クライアント・ディレクター側の趣向に合致していなければ「なにか違う」となってしまうわけです。

 

 

 

僕は「つくりながら考えていく」非常に効率の悪いデザイナーでしたので、この二つを考えずに作業に入ることが多かった。制作中に内容を整理し、構成を考えながらデザインの方向性を決めていく。自分ひとりでクライアントとの打ち合わせ~制作までを担当していれば何の問題もなかった(制作に時間がかかるというデメリットがありますが)のですが、他のデザイナーにつくってもらうとなるとこのやり方ではうまくいかない。

 

指示されたデザイナーさんも悩んでしまうし、上がってきたデザインに修正を入れることで右往左往させてしまいます。結局は制作現場を圧迫させることになり、そのうえ良いものがつくれない。デザイナーの不満がたまり衝突することにも繋がります。

 

「良いデザインが上がってこないのは社内デザイナーのレベルが低いから」なんて言い出す営業やディレクターを何人も見てきましたが、どちらも経験していると一概にそうも言えないと思ってしまう。

 

 

ディレクションする側はクライアントとデザイナーの間に入っているわけですから、両者に向かうべきゴールを示し、導いていかなければいけない。

案件がスムーズに進行していき、関わった人すべてが笑顔になるような納品を迎えれるかどうかはディレクター次第。

 

 

 

ちなみに社内だけの話ではなく、クライアント→広告代理店→制作会社という構図でもこういった「ディレクション問題」は頻繁に起こります。

 

ディレクションのできない「名ばかり代理店」にイライラさせられながら、「自分は大丈夫か」「しっかりディレクションできているのか」と自問することで、自分を戒めていきたいですね。